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Fan Fiction 「ひとすじの光」

こちらのほうがパスワード設定画面が見やすいことがあり、ブログを引っ越ししました。 よろしくお願いいたします<m(__)m>

いささか時間がたってしまいましたが、熊本・大分の地震に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
ツイッターで時々かまっていただいている方にも、九州の方がいらっしゃるようで心配です。
まさか震度7が二回も来るとは・・・;大きな余震が頻繁に起こるのも今までとは様子が違う感じで、怖いですね・・・。南海トラフのことも言われているのがガクブルですが、地震学者の人も次どこで起こるとは正確な予測はできませんと言い切っていましたし、備えはしおいて日々の日常を過ごすというのが良いのでしょう。

そして今日はまた昔よく聞いていたミュージシャン、プリンスの訃報が・・・。
マイケル・ジャクソンのライバルと言われていたので、マイケルファンの私には気になる存在でした。「パープルレイン」をはじめアルバムも良く聞きましたし、ライブにも行ったことがあります。いまだにライブの記憶は素晴らしかったので強烈です。なんとも寂しい限り・・・。


プリンスさん急死、各界から惜しむ声

今年の4月はいろいろとありすぎますね。

さてこりずに以下は二次創作です。
急にライヒルが湧いてきましたw マドンナの「Ray Of Light」を思い出して聞いていて、訳詞の「she」を「he」に変えればこれカイザーっぽい? と妄想しましたw カイザー夫婦は「皇妃」と「陛下」と呼び合うのが公式ですが、二人きりのときはカイザーはヒルダを名前で呼んでいたらいいなという願望です。

 

 陽だまりのなかで、姉上がシンプルなワンピースにフリルのついた白いエプロンをつけて、おれに微笑みかけている。
 いまや大公妃の身分となった姉上らしからぬ姿だが、おれは貴族の女性らしく装った姉上よりも、その姿が好きだった。どんな豪華なドレスよりも、姉上の清楚な美しさを際だたせる姿だ。 いま、おれと姉上がいる部屋も柊館の一室ではなく、帝国の庶民が住む素朴な家のようだ。キルヒアイスと出会った頃に住んでいたような、小さな家なのだとなぜかわかった。木枠で周囲を縁取りされた窓からさしこむ光が、姉上のおれのよりも濃い金色の髪を輝かせる。 
 姉上と二人でこんなところにいるのはあり得ないから、どうやらおれは夢を見ているらしい。 
 姉上はおれをじっと見つめると悲しそうな顔になって言った。
「ラインハルト・・・あなたはひとを赦すことを覚えなければ」
  白い、ほっそりとした繊細な指が伸びて、おれの長く伸びた髪の一束に触れる。 
 夢のなかでも心配そうな顔でおれをご覧になるのですね、姉上は・・・。おれは苦笑した。 
「赦すとは・・・、誰のことでしょうか?」
 ひと呼吸をおくとおれは答えた。
「ーーあの男のことなら、それは無理です」
 姉上の悲しい顔を見るのはつらいのだが、おれは自分を偽れなかった。それが夢だとわかっていても。
 予想通り姉上の眉がくもりまぶたは伏せられた。
「あなたも、もうすぐ父親になるのに?」 
「・・・・・・」
 よくよくみるとその女性は、姉上によく似ているが、姉上よりは年かさの女性に変わっていた。髪も姉上よりいつの間にか短くなっている。姉上だと思っていたその女性は、立体写真で見た記憶のほうが多いおれの母親になっていた。 
「ラインハルト・・・」
 母親の記憶はほとんど残っていないのだが、こんな声だったのだろうか? おれは不思議に思う。 
 その女性は愛しげに名前を呼ぶとおれに向かって手を伸ばす。その手がおれの頬に触れた。ひどくひんやりとした手だ。
 おれは思わずあとずさった。
 そのひとは姉上とそっくりな、優しいけれど少し悲しそうな感じがする微笑を浮かべおれを見つめる。 そこでおれは目を覚ました。
  夢は幸福な少年時代を思いださせる、金色の光に満ちていたのに、目が覚めた時はひどく物悲しいような、胸がしめつけられるような思いがしていた。そのせいか、おれは自分の頬に一筋涙が落ちたのを感じた。 
 その時、隣で寝ているヒルダが身動きしたので、おれはヒルダに気づかれていないかと慌てて反対側に顔をむける。
  夢をみて泣いて目を覚ますような歳でもあるまいに・・・。それに涙をヒルダに見られるのはどうだろうか。おれはこっそり目尻に溜まっていた涙を乾かそうと試みた。もっともあの夜におれは彼女に弱みをさらしてしまっているのだから、いまさらなのかもしれないが。
 こんな夢を見たのはたぶん、結婚式の時に姉上がヒルダに昔の立体写真を見せていたせいだ。ヒルダにおれの子供の頃の写真を見たいと頼まれたかららしい。その中に数少ない、家族が勢ぞろいした写真もあったのだ。あの男のーー父親が写っている写真など見たくもないから、昔のアルバムなどなくなったとばかり思っていたら、姉上は大事に持っていたようだ。
 涙の跡を拭いてから、ふたたびヒルダの顔を見やると瞼は閉じられたままだったので、まだ起きてはいなかったようだ。おれはほっとした。 
 先に目を覚ました者の特権で、寝ている皇妃の顔をつくづくと眺めてみる。よく少年のようだと言われているが、やはり女性らしい繊細な顔立ちなのであった。しっかりと閉じられたまぶたを眺めていると、ヒルダのまつげの長さに気づいた。おれもよく長いといわれるのだが、どちらが長いのだろうなどと、つまらぬことを考えてしまった。
  正直に言って、自分の生活に女性がいるということにまだ慣れていないのだ。何しろ姉上はおれが十歳の時に後宮に連れ去られたので、それからというもの、おれには家庭というものがなくなってしまったのだからいたしかたない。
 部屋の窓にかけられているカーテンは分厚い重厚なものだが、それでも外の光が洩れてきて、朝の訪れを知らせてくる。部屋が徐々に明るくなってきた。
 もう少し無防備なヒルダの寝顔をこのまま見ていたいと思ったのだが、その唇から大きな吐息が漏れて、まつげがふるえるとゆっくりと持ち上がった。
「陛下、お目覚めでしたのね」
 澄んだブルーグリーンの瞳がおれを見る。
「ああ」
 ヒルダはにっこりと微笑む。以前に見たことがないような、柔らかな笑顔だった。少し髪が伸びたせいだけではないのだろう。なぜか夢で見た母親の顔を連想する。もうしばらくするとヒルダも母親になるからだろうか。
 体を起こそうとするヒルダを制して、もうしばらく寝ているといいとおれは言った。そのお腹はかなりふっくらとしてきていて、以前とは違って機敏に動くのが辛そうになっているからだ。それにまだ予定の時間までには少し間がある。エミールが呼びに来るまでやすんでいても良いだろう。
 豪華なカーテンの隙間から一筋の光がさしこんでいる。その光はヒルダを照らしていた。その金色の光に照らされた横顔を、おれは美しいと思った。 
 世の中の人間が恋愛に血道をあげている姿を、おれはよくわからないと思って眺めていたものだ。おれには他にやるべきことがたくさんあったからだ。彼女を見ていると湧きあがってくるーーこの感情がほかの人々が恋と呼んでいるものと同じなのか、おれにはよくわからない。けれどヒルダがおれのそばに居てくれることは、とても正しいことなのだと感じている。 
 おれは手を伸ばした。
 夢のなかの女性のように。
 そして 「ヒルダ、」 と、頬に触れたそのひとの、その名前を呼んだ。

(ende)
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

えりん

Author:えりん
塚銀を観て出戻り、急速にオタク&腐女子化がすすみ二次までやらかしています。宝塚にもハマり宙組雪組を中心に見ていますが、永遠の観劇ビギナー。二次ネタは腐やNL等雑多ですのでご注意ください。

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